Nov 5, 2019
俊寛の島の噴火
歌舞伎や文楽の「俊寛」の孤島のモデルとされる硫黄島(鹿児島県)の火山が噴火した。ゆるやかな噴煙はずっとあがっていたのだが、気象庁が「レベル2」を示す規模で、火山活動の水準が上がったらしい。25年くらい前に一度自分も訪ねたが、当時数百名の島民が生活をいとなんでいらした。皆さまのご無事をお祈り申し上げます。島の浜辺には、芝居のラストシーンさながらの俊寛の銅像があるが、そちらも無事だろうか、気にかかる。
じっさいに俊寛や仲間がこの地に流罪となった、というのが、史実として有力なのだが、ただでさえ孤独な島での暮らしのなかで、もし彼らも噴火に出くわしていたら、怖かっただろうなぁ。それとも、もしや彼らが流されたときは、噴火も激しい最中だったのだろうか?それゆえ流罪の地に、恐怖心与えたさゆえに、選ばれていたのだろうか。さまざまな空想がふくらみます。