okken.jp
Jul 25, 2022

鵜匠へ掛かる「大向こう」

長良川の鵜飼いを見てきました。岐阜の隣の名古屋生まれなのに、初めてです。

鵜飼いは全国にありますが、宮内庁式部職に名を連ねている鵜匠さんは、岐阜市と、同じく岐阜県関市の小瀬(おぜ)の鵜匠さんだけです。

岐阜市には、代々鵜匠さんをつとめるお家が六つあり、長男、つまり男性しか継ぐことが出来ません。もともと鵜飼いと呼ばれ、どちらかといえば下層の漁師と見なされていたのを、織田信長が「鵜を飼い慣らして自在に漁をする、鵜を操る匠・たくみ」と称えて、鵜匠という称号も与えた、といったさまざまな歴史のいきさつを経て、現在に到っています。

その重みや尊さを胸に、いまも毎日毎日、鵜飼い船の篝火に照らされながらの妙技、我々を楽しませてくれている鵜匠さん。

ベテランのなかに混じって、若い世代も頑張っています。そんなお一人に、見物を楽しむ屋形船から、応援の掛け声が飛びました。掛け声といい、男が代々受け継いでいくことといい、歌舞伎とおんなじだなぁ、とふと思いました。

https://www.youtube.com/watch?v=kBwqDJzAY3o