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Aug 1, 2022

手塚治虫と歌舞伎

日本のマンガ史上不滅の巨星・手塚治虫先生の作品「新撰組」が、歌舞伎になって、8月の歌舞伎座で上演される。とくに中学から高校にかけて手塚作品に親しんだ自分にとっても、感慨深いことです。実家の書庫の、古いタンスを活用した収納コーナーに、先生関連の書物が集めてある。サインをじかにいただいたコミック本もあり、しばし眺めふけりました。

ぼくの手元にはありませんが、歌舞伎十八番の「勧進帳」でおなじみ、安宅の関の名場面も、先生は「弁慶」という作品のなかでマンガに描いています。関守に「勧進帳を、読んで披露しろ」と厳しく問い詰められ、弁慶はとっさに、一冊の帳面を開いて、朗々と勧進のことばをつらね始めますが、、、この帳面、先生のマンガでは、弁慶の小遣い帳なんです。

●あめ玉 五円

●めんこ 三円

、、、

金額はうろ覚えですが、こんなふうに書き連ねてあって、最後の行に

●手塚治虫のマンガ  ただ(無料)

と記され、オチがついています。