okken.jp
Jul 16, 2019

茨木市にて

大阪の茨木市に歌舞伎の講座のために訪れる。市の文化施設で講座を主催してくださったのは、中学・高校を通じての同級生だった落合くん。最初に知り合ったときから数えて40年後に、こういう形でご一緒できる、というありがたさ、時の積み重ねのありがたさ、をしみじみと感じる。一生懸命つとめます。

落合くんとは、中学1年の同じクラスのとき、廉価コピーを綴じあわせたミニコミ誌を一緒に作ったこともある。二人ともアニメーションや手塚治虫先生が好きで、その雑誌にも、週刊(月刊だったかも)ヒョウタンツギ、と名付けたっけなぁ、、授業中にこそこそ内職して編集をすすめるんだが、先生に見つかってみんなの前で原稿を音読されて笑われたり、、、そんなすべてがなつかしい。

ところで、茨木市は文豪川端康成ゆかりの地でもあり、氏の文学館もある。近くまで来ていながら時間があわず、見にいかれないのが残念。ハンセン病の患者でもあった北條民雄という年下の文学青年を、温かく励まし、彼の非業の死語もハンセン病者たちとの親交を大切にし続けた、という一面にスポットをあてた展示が、いま行われている。長年にわたる患者さんたちへの差別的なあつかいに対して、国が正式に謝罪の意をあらわす、という法的な決着・けじめが、つい先日ついた。泉下の川端先生、どんな思いをなさっているだろうか。