okken.jp
Dec 2, 2019

歌舞伎座の白雪姫

冷たい雨のなか、初日を迎えた師走の歌舞伎座。新作の白雪姫は、メルヘンチックなおとぎ話と決めてかかっていると、いい意味で期待や予想を裏切られる。一種のサイコサスペンス、サイコホラーに仕上がっている、とも言える。

あたかもそれは、ジュディ・ガーランドとライザ・ミネリ母娘の、女優同士ゆえの、あの壮絶なせめぎあい、摩擦、理解と反発が渾然一体となった、息苦しいまでの間柄を思わせるもの。あえて過度な飾り立てを避けた歌舞伎座の大舞台に、どんなドラマが展開するか、注目。