海老蔵づくし
7月の歌舞伎座、よるの部で市川海老蔵さんが挑む、13役早替わり・演じ替わりの芝居は、名作「義経千本桜」が下敷きだ。その主だった登場人物を、ことごとく海老蔵さんで演じてしまおう、という思いきった趣向である。 上演に先立ち、 …続きを読む
石切梶原 ぼくの愛するやりとり
6月の歌舞伎座のひるの部に、ぼくの大好きな芝居「石切梶原」が出ていた。大敬愛する中村吉右衛門さんが主演だ。 この芝居で、ぼくが一番ぐっと魅かれるくだりは、序盤にある。刀のエキスパートである梶原が、名刀の目利き(鑑定)とか …続きを読む
【動画】大黒屋光太夫探訪記
~おくだ健太郎・歌舞伎ロケ地探訪第1弾!~ 歌舞伎ソムリエ・おくだ健太郎がイヤホンガイドを務める六月大歌舞伎、三谷幸喜 作・演出による新作歌舞伎『月光露針路日本(つきあかりめざすふるさと)風雲児たち』にちなんで、実際に大 …続きを読む
天上天下唯我独尊
花まつりの東京、よるは冷たい雨になりました。 中、高、と仏教系の学校に通っていたので、毎年4月8日は、職員室のすぐ隣だったかなぁ、お釈迦様に甘茶をかけたり、それを飲んだりできる場所が設けられ、そこに休憩時間に出かけるのが …続きを読む
地芝居と教会の旅
岐阜の地芝居の芝居小屋めぐり、長崎五島列島の潜伏キリシタンの教会めぐり。2つの旅を続けて挙行している。かたや歌舞伎、かたや信仰、カテゴリーや中身こそちがいますが、その地域のコミュニティの「核」になっている、という点で、両 …続きを読む
いのち
歌舞伎座「熊谷陣屋」・畢生の名演、名舞台のイヤホンガイドを担当させていただき、うれしさ、ありがたさを噛みしめつつ初日があいた、すぐ2日後、40年来の幼なじみが前触れもなく逝きました。 ぼく自身の喪失感も筆舌を越えています …続きを読む
ワヤン・クリの記事
毎朝、新聞を2紙または3紙、読み比べて気になった記事を切り抜くことを日課にしています。けさ目にとまったのは、インドネシアのジャワの伝統的な人形影絵劇ワヤン・クリの紹介記事。地元の芸大に専門の学科があり、卒業者はある者はプ …続きを読む
3月のイヤホンガイド
3月のイヤホンガイド担当は、すべての歌舞伎作品のなかでも屈指・究極のエンターテイメント、弁天小僧~白浪五人男。 理屈っぽさ、堅苦しさを、いかになくすか、軽やかに流れるように弾むように、、、どこまでそれを自分のガイドで形 …続きを読む
長崎の旅へ向けて
3月に博多座のお仕事があるので、その前に数日かけて、潜伏キリシタン、かくれキリシタンの歴史をたどる旅を計画しています。これまでに少しずつ文献や資料を集めてきたので、順次目を通して、気持ちを高めていく日々。こういうプロセス …続きを読む
福田さん
1月22日、東京版の読売新聞に掲載された、写真家・福田尚武さんの記事。歌舞伎座の客席で、特注の車椅子に、黒い布をすっぽりかぶって「気配」を極力消しながらスタンバイ。上演中の演目の、迫真の演技の、ここぞというシャッターチャ …続きを読む
元日の読売新聞から
2019年。本年もよろしくお願い申し上げます。 元日の読売新聞に、戦前の二大スター、歌舞伎の6代目尾上菊五郎と大横綱双葉山の、6代目がしたためた手紙がきっかけに結ばれた友情がとりあげられていました。 横綱の品格がしきりに …続きを読む
師走の吉原
最近通い始めた東京・向島のカフェでの英会話レッスンのあと、隅田川を渡り、黄昏時の吉原まで、ぷらぷらと散歩。 泪橋近くの歩道で、あしたのジョーにばったり出会い、テンションあがりっぱなしのまま、吉原の見返り柳(ガソリンスタン …続きを読む